不思議な生態 習性

めだかの“追いかけまわす”はいじめ?見分け方と止め方を徹底解説


めだかが別のめだか一匹を追いかけまわすことがあります。

見ていてちょっと胸がザワつきますよね。「いじめなの?」と心配になって、私も最初は驚きました

結論から言うと、めだかの“追走”には繁殖行動と**攻撃(いじめ)**の二種類があり、見分けて、環境を直すと高確率で落ち着きます。

ここでは、むずかしい言葉はその場で短く解説しながら、①見分け方 → ②原因のチェック → ③今すぐできる止め方 → ④長期的なレイアウト設計の順で、一本の線にして説明します。

まず見分ける:これは繁殖?それともいじめ?

繁殖(求愛〜産卵前後)の追走は、オスがメスを短い距離で追い、横に並んでヒレを震わせるのが定番です。

メスのお腹に透明〜白っぽい卵がぶら下がる(めだかは付着卵で、産んだ直後はメスの腹に卵が一時的にくっつく特性)なら繁殖の可能性大。

小競り合いはあるが休憩を挟み、同じ個体だけを執拗に狙わないのも特徴です。

いじめ(攻撃・排除)の追走は、同じ個体を長時間、コーナーや水面に追い詰めるのが特徴です。

ヒレの欠け・体色の極端な褪色(ストレスで色が落ちる反応)・餌に近づけないが揃えば、いじめ確定です。

ヒレを畳む(ヒレを閉じて泳ぐ=不調サイン)、ゼーゼーと水面で息継ぎ、隅で停止は要注意。
ここで混乱しやすいのは“朝だけ激しい追走”。

これは繁殖ピーク(明るくなってすぐ)に起きやすいので、時間帯もヒントになります。見極められたら、次はなぜ起こるかを点検です。

原因を絞る:性比・個体差・密度・隠れ家・水質

  1. 性比の偏り:オスが多いと、オス→メスの追走が連鎖します。理想はオス1:メス2〜3
  2. 個体差(気の強いボス):水面で胸ビレを張る・体を誇示する個体が、同色・同サイズを執拗に狙うことがあります。これを**ヒエラルキー(群れの序列)**と言います=強弱の順番ができやすい性質。
  3. 密度オーバー:せまいところにたくさんのめかだをいれてしまうと喧嘩の原因になります。
  4. 隠れ家不足ライン・オブ・サイト(視線の通り道)が長く続くと、追う側が止まらない。水草や流木で視界を切るのが鍵。
  5. 水質・水温高温(30℃近い)やアンモニア・亜硝酸イライラ要因ろ過の未成熟も攻撃性を押し上げます。

今すぐ止める方法

1視界の分断
浮き草(ホテイアオイやアマゾンフロッグピット)や背の高い水草中央と奥に置き、直線を水槽からなくします。ポイントは追いかけてもすぐ見失う環境を作ること。水草がなければプラカップや流木でもOK。即効性があります。

2群れサイズの調整
めだかが少数(2〜3匹)だと標的が固定されがちなので、5〜8匹以上にすると攻撃が分散します。ただし水量とろ過が足りないなら無理は禁物。一時的に隔離(後述)で凌ぎ、後日水槽を整えます。

3性比リセット
オスが多いならオスを一時隔離産卵が見たいならオス1:メス2〜3へ。雌雄の見分けは背ビレが尖りがち=オス、丸い=メスを参考に。

4一時隔離
狙われる側プラケースや育成ネット同じ水槽内に隔離しましよう。このとき、元の水槽の水を使いましょう。環境が変わると驚いてしまいます。72時間程度興奮が沈むことが多いです。

ここまでで静まらなければ、レイアウトと飼育設計の見直しへ進みましょう。

長期安定のレイアウト:追走が起きにくい“街づくり”をする

  • 水流は弱め:強流は体力差を広げ、端に詰めやすい吐出口を壁に向けるなどで和らげます。
  • 横幅重視の水槽へ:高さより横幅45〜60cm級にすると“逃げ道”ができ、追うコストが上がって自然に減速します。
  • 三層構造で視界を切る:底(砂利+低い草)/中層(有茎草や流木)/表層(浮き草)**を作ると、直線が途切れます。
  • 光と影を作る:明るい面と半日陰があると、弱い個体が休める。LEDをやや斜めから当てると陰ができて効果的。
  • ガラス映り対策側面・背面に背景紙。鏡面反射を減らすだけでケンカ相手が一匹減るのと同じです。

それでも止まらない場合は

  • レイアウト総入れ替え:一度すべての飾りを出し、配置を変更して縄張り記憶をリセット
  • ペア・小グループ分割相性があります。別水槽で運用したほうが全員幸せ、ということも正直あります。

まとめ

めだかの“追いかけまわす”は、繁殖に伴う短い追走と、同じ個体を隅へ追い詰めるいじめに分かれます。

卵の有無や時間帯、ヒレの欠けや餌に来られるかを見れば見分けは難しくありません。

原因の多くは性比の偏り、隠れ家と視界の不足、密度や水質のストレスにあります。

だからこそ、浮き草や水草で視界を切り、餌場を分散し、性比と群れサイズを整え、必要なら一時隔離で熱を冷ます——この基本を踏むと、たいていのいじめは鎮まります。

水と季節をコントロールし、レイアウトを“街”として設計すれば、めだかは驚くほど落ち着いて群れ、私たちの前で本来の可愛らしさを見せてくれます。

いじめをゼロにする魔法はありませんが、仕組みを知って環境を整えることが、いちばんやさしく賢いやり方です。

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